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ITパスポートは大学生が取っても意味ない?取得メリットや難易度について調べてみた

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 ITパスポートは取ってもあまり役に立たない、意味がないと言われることがあります。国家試験であるはずなのにどうしてそういうふうに言われてしまうのでしょうか。そもそもITパスポートとはどのような試験なのでしょうか。そこで今回はITパスポートについてまとめました。

 

ITパスポートはIPAが実施する国家試験の一つ。

試験の出題内容はIT全般や経営に関する知識。難易度は易しく基礎的な知識が問われる。

ITパスポートは取得する意味がないといわれるが、取得するメリットはある。

 

ITパスポートとは?

ITパスポートはIPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験の1つです。ITに関する基礎知識が問われ、合格することでそれらの知識や技術を持っていることを証明できます。

IPAは試験の対象者を「職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務に対してITを活用していこうとする者」としています。学生も社会人も試験の対象としていることがわかりますね。小学生や中学生など誰でも受験できます。

出典:ITパスポート試験 応募者データ

ITパスポートは令和5年の時点で年間約25万人が応募し、そのうち5分の1の5万人が学生です。受験者数は年々増加しています。現代の生活ではあらゆる場面でITは必要不可欠で、IT系の業種や職種に関わらず、すべての企業や組織などでITの知識が必要になると考えられます。

試験内容は幅広く、ITパスポートの勉強をすることで、情報処理に関連する知識が身につくだけでなく、経営に関する知識なども身につけることができます

 

ITパスポートの試験内容と難易度

試験内容

ITパスポート試験(略称:IP)ではITや経営に関する知識が問われます。ITパスポートは情報処理技術者試験の試験区分でレベル1に位置づけられています。下の図はIPAが実施する試験の一覧です。

出典:情報処理推進機構 試験区分一覧

この写真からわかるようにITパスポートは入門的な試験で、この試験で勉強する基礎知識は他の上位の情報処理試験での前提知識になります。

ITパスポートの試験概要および試験形式を表にまとめました。

すしそ
すしそ

受験料は7500円で資格試験としては安い方だと思います。かなりの頻度で試験を開催してるので、好きなときに受験できるのがいいですね。試験時間は2時間と結構長いので集中力は必要です。問題数も多いのでペース配分は大事になります。4択問題なのは嬉しいですね。

CBT形式とは

コンピュータを利用して受験する試験のこと。試験会場に行って設置されているコンピュータで解答を行います。

出題内容は3つに分けられ、

  • ストラテジ系(経営全般):35問程度
  • マネジメント系(IT管理):20問程度
  • テクノロジ系(IT技術):45問程度

が出題されます。

試験に合格するには、総合点が600点/1000点以上で、分野別の点数が、それぞれ300点/1000点以上となる必要があります。つまり、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系でそれぞれ3割以上正解した上で、すべての問題合わせて6割以上正解する必要があります。

また、問題の中には8問だけ点数に加算されない問題が含まれていて、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行われます。採点されない問題は、今後の問題の評価のために使われるようです。

 

ITパスポートの難易度

ITパスポートの合格率は50%前後です。受験した2人に1人が合格していることになります。資格試験の中では、ITパスポートの合格率は高く、難易度の低い試験だと言うことがわかります。

問われる問題は基礎的なものなので、一通り知識さえあれば合格することは難しくないでしょう。必要な勉強時間は150時間程度と言われています。もともとITの知識がある人はさらに短い時間で合格することができると思います。

 

ITパスポートは取る意味がない?

ITパスポートで検索すると、「ITパスポート 意味がない」、「ITパスポート 無駄」、「ITパスポート ゴミ」といったサジェストがでてきます。国家資格であるはずなのに、このように言われるのはどうしてでしょうか。その理由を見ていきましょう。

すしそ
すしそ

無駄、ゴミはさすがに可哀想ですね(T_T)

1. 特定の専門職につけるわけではない

ITパスポートは業務独占資格ではないため取得しても専門職にすぐに就けるわけではありません。業務独占資格とは医師や司法書士などの資格がないとその仕事ができないような資格のことです。ITパスポートは合格してもITの基礎知識がある証明になるだけで、できる仕事が増えるわけではありません。

2. ITパスポートの難易度が低すぎる

上でも述べたように、ITパスポートは決して難しい試験ではありません。合格率が50%もある上に、試験日も多く、いつでもどこでも誰でも受けられるため、合格の価値が低くなってしまっています。合格できなかったとしても受験料さえ払えば何度でも受験できるため、合格したとしても希少価値は低いといえます。

3. 問われる知識のレベルが低い

ITパスポートではITに関する基礎中の基礎となる知識を幅広く問われるため、勉強を通して幅広く浅い知識を身につけることになります。そのため、得られた知識で業務などで実践的に役に立つものはほとんどありません。IT関係の仕事をする人からすると、知っていて当たり前の知識なので、持っていても特になんの証明にもなりません。

 

以上のことから、ITパスポートを取っても就職活動などで活かすことは難しいように感じます。

それでは、ITパスポートを取得するメリットはあるのでしょうか。

大学生がITパスポートを取得するメリット

対象を大学生に絞ってITパスポートを取得するメリットを調べました。

1. ITに関する幅広い知識を得られる

仕事、勉強のときだけでなく、ITの知識は普段の生活においても役立つものであるため、ITパスポートのための勉強は決して無駄にはなりません。

基礎的なもので実践的な知識ではないですが、IT関連の仕事をする上でも前提となる知識であることには変わりありません。

2. IT関連の仕事に適正があるかわかる

まだITについて知識がない人で、漠然とIT関連の仕事がしたいと思っている人は少なからずいると思います。そんな人は、ITパスポートを受けてみることで自分がITに適正があるのか確かめることができます。

試験の内容は簡単ですが、それでもITパスポートの勉強でつらいと感じたり、やる気が出なかったりするのであれば、IT関連の仕事は向いていないということがわかるかもしれません。

逆に、内容がすんなり理解できたり、試験の成績がよかったりすれば、その人はITへの適正があります。

3. 上位資格を取るための準備ができる

ITパスポートの試験内容でも書いた通り、ITパスポートには基本情報技術者試験やネットワークスペシャリスト試験といった上位試験があります。上位試験での出題範囲には当然ITパスポートの出題範囲も含まれているので、ITパスポートを受験することで他の試験の対策にもなります。

ITパスポートは基礎的な知識が問われるので、ITについて何も知らない人でも一番最初に取り掛かる試験としてはとてもいいと思います。

ITパスポートは就活でアピールすることは難しいですが、上位資格であれば十分アピールできる価値があるので、就活に活かしたい方は上位資格を目指すのがいいと思います。

すしそ
すしそ

ITパスポートは上位資格への準備として受けるといいと思います


まとめ

ITパスポートについて試験内容とメリットについてまとめました。ITパスポートは取る意味がないとか、ゴミだとか言われますが決してそんな事はありません。

勉強を通してITの基礎的な知識が身に付けられるので、得られた知識はこれからの人生できっと役に立つはずです。

難易度も易しく、気軽に受けられる試験なのでぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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