趣味でゲームを作ろうと思い、参考書として一番やさしそうな「Unityの教科書 Unity2023完全対応版」を買って読み終わったのでそのレビューです。
概要
紹介する「Unityの教科書 Unity2023完全対応版」という本ですが、Unityの参考書といえば一番に出てくるほど有名な本です。初心者にわかりやすいと評判だったので買ってみました。
毎年のように最新版が出されていて、購入時点では2023年版が最新版でした。
筆者はプログラミング中級者、ゲーム制作初心者です。
忙しくて半年ほど積読してました。(*^^*)
1章に1~2時間かかって、全部で16時間くらいで読めたと思います。
ちょうど読み終えた一週間後(2024/12/07)に新版が発売されるようです。
本の紹介ページにはこんな説明が書かれています。
■本書の特徴
●初めてゲーム制作にチャレンジする人に最適!
最初は簡単な2Dゲームの制作からスタートし、徐々に難しいゲームへと進めていきます。サンプルゲームの制作を通じて、Unityの機能と、ゲームを作るための知識が自然と身に付きます。
●プログラムの書き方がわからなくても大丈夫!
C#の基礎知識も掲載しているので、プログラミング経験のまったくない人でも、安心して学習を開始することができます。
●ゲームを面白くするためのヒントを掲載!
Unityの使い方だけでなく、ゲームの設計方法、レベルデザインなど、ゲームを面白く作るための知識も紹介しています。
レビュー ※注意点あり!(次章に記載)
結論から言うとめっちゃ良かったです!
本当に初心者に優しくて、説明通りに進めていけばそれなりのゲームが作れます。
ゲームを自分で作ったことがある人だと物足りなさを感じるかもしれませんが、最初の一冊としては本当にちょうどいいと感じました。
Unityでゲームを作るには、プログラミング言語(C#)、2Dや3Dのモデル、Unityの操作など学ばなければならないことがたくさんあります。
初心者だと、これの何から手をつけていいかわからず、結局ゲームを作るという段階に辿り着けないということが多いと思います。
この本だと、必要なゲームの素材(画像、音声、3Dモデル)は用意してくれているし、スクリプトもお手本を用意してくれているので、全く知識がなくても絶対にゲームをつくることができます!
さらにこの本では、どんなゲームにも適用できるような設計手順がみにつくように説明をしてくれるので、読み終えた頃には簡単なゲームを一人で作ることができるようになると思います。
色合わせをする簡単なゲームを自分で作れました!
(エラーとかを自分で調べる力はもちろん必要です)
内容としては、最初にC#の簡単な説明があります。ゲーム制作に必要な部分だけの説明なので、C#の勉強がしたい人は他の参考書などを使う必要があると思います。ですが、この本を読むのには十分な説明だと思います。
C#について勉強した後は、いよいよゲームの制作に入ります。まずは簡単な2Dのゲームとして、ルーレットのゲーム(アプリ?)を作ります。
まず、この段階でこんなに簡単にゲームが作れるんだと驚きました。
そのあとは、キャラクターの動かし方や障害物(Prefab)の生成方法などを学び、どんどん複雑なゲームを制作していきます。
最後は3Dゲームにも挑戦して、最後はレベルデザインの大事さについて学んで終了、という感じでした。
オブジェクトを設置する座標や名前の付け方まで細かく指示してくれるので、説明を追っていたら迷子になることはないと思います。お手本通りのゲームができあがります。
ただ、細かい指示が多い分、使わない機能の詳しい説明などはないので、基本の操作がわかっている方には少し退屈かもしれません。
あくまでもUnityの使い方について解説している本なので、高度なゲームを作ろうと思うともっと他の本や動画などで勉強する必要があると思います。
注意点!!
大きく二つ注意点があります。
PCとスマホのOS問題
まずひとつ目は、この本を使い切るには、基本「Mac PCとiPhone」か「Windows PCとAndroidスマートフォン」をセットで持っている必要があります。
その理由ですが、この本のゲームは基本スマートフォン向けに作られています。最初はPCで制作して操作もできますが、完成版はスマートフォンにインストールすることを想定されています。
iPhoneのタッチを考慮したり、傾きで操作したりするゲームもあります
前提として、iPhoneにゲームをインストールするにはMac OSのPCを使う必要があり、AndroidにゲームをインストールするにはWindows OSのPCを使う必要があります。
なので、このセットを持っていないとスマートフォンにゲームをインストールして試すことができません!
ゲームは作れるので勉強はできますが、せっかく完成したゲームをスマホで遊べないとなるとちょっとやる気がなくなると思います。
最新のUnityバージョンに対応していない
二つ目の問題は、タイトルにもある通り最新のUnityのバージョンに対応していないことです!
僕がこの本を使っていたのは2024年11月〜12月ですが、2024年10月17日にUnity 6というUnityの最新バージョンが正式リリースされたようです。
Unityの操作が全く違う、ということではないですが、とくにグラフィックのレンダリング方法が変わったみたい(正直詳しくないのでよくわかってません)で、URPとかBuilt-inとか今までにない選択肢が増えています。
この本の画像ではプロジェクト作成時に「3D」という選択肢がありますが、最新バージョンでは以下の画像のように、「Universal 3D」や「3D (Built-In Render Pipeline)」と言うふうに複雑になっています。
おそらく「3D(Built-In Render Pipeline)」がこの本に対応していると思いますが、色々調べるとUniversal 3Dの方が高性能みたいで将来的にはこっちを使うべきみたいです。
ここで、間違えてUniversal 3Dを選択すると、Shaderの設定項目がなかったり、指示通りにゲームを作ると、マテリアルが異なっていて、設置した木や山が全部ピンク色になってしまうというバグが発生します。
一応この問題の解決方法はありますが、初心者が解決するのは結構厳しいと思います。
こうならないためにも、 冒頭で紹介した通り、最新のUnity 6に対応した新しい版のものを購入するべきだと思います。中古を狙っている方も是非新しい方を検討して下さい!
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